キャラクター
笹船遊羽
「わたしと一緒に遊びたいって言ってくれる子を、大事にしたいし、
見捨てたりしたくないじゃないですか」
笹船遊羽(ささふね・ゆう)
■キャラクター番号:3824046
■性別:女 ■年齢:16歳
■本契約
松尾芭蕉
■
仕込み杖
■所属組織
猟幽会
“離人感”という言葉がある。自分自身の実感が乏しく、なんとなく世界が嘘っぽい等々、そんな感覚のことだ。
笹船遊羽は、大霊災以降の世界を、そのようなふわふわとした感覚のなかで生きてきた。故郷の島は壊滅し、身寄りも無い。思春期の多感な時期を、地に足のつかない自意識で渡ってきたことになる。
そんな彼女が当て所もなくたどり着いたのが、東北某湖畔であった。
人生の意味を求めながらも、生活と遊びを楽しめるだけのわずかな余裕と、身につけていた礼儀が、彼女を数々のひとたちと結び合わせた。ただの“のんびりしている子”じゃないかというツッコミはナシにしよう。実際、彼女が企画した『恐怖映画・納涼鑑賞会』や、流星群を観察する『“星に願いを”ツアー』には、同居人たちを含めて参加した者が多いのである。
さて、彼女の湖畔での生活で特筆すべきは、四ツ衣さらという年の近い女の子との出会いだろう。ふたりの出会いは、
しかしそんなときに、さらの身に“再・取り憑かれ”が起こる。そして、不安定なさらの完治を目指し、遊羽のとった手段は、さらと湖畔で同居することであった。
それまで“取り憑かれたひとたち”は《祭主》アリストテレスがどこからか連れてきては、また去っていくものであり、そのまま湖畔に定住する者は居なかった。そんな中、自分の意思で、一緒に暮らして道を探そう、と誘ったのは、遊羽が初めてだったのだ。
《祀徒》ではないただの一般人であるさらを、湖畔に招き入れたことは、この先いかなる結果を遊羽たちに及ぼすのだろうか。また、バラバラであった四ツ衣家が、さらを含めてひとつになったとき、遊羽は彼女たちとどのような距離を取るのかも、課題としては控えている。はたして遊羽とさらは、どんな答えを導き出すのだろう。
最後に忘れてはならないことをひとつ。
遊羽は湖畔で自らが経験したことを、かならず内面にフィードバックさせている。誰それに何を言われた。誰それのこういう姿を目にした。それが自分の心をどう動かしたという深化を、彼女は着実に積み重ねている
刻まれたそれらの経験は、いつしかきっと、彼女が地に降り立つための一歩を、作り出してくれることだろう。