運命準備委員会 Sommerbrautは寂かに告げる
 


 
 
 
ルール解説
 
 
 
『Give me blood and I shall give you freedom』
高崎とおる Takasaki, Tohru
 
■導入
 ピリリリリリリリ。
 やや古めかしい携帯電話の呼び出し音が聞こえてきた。
「やべっ」
 君のとなりの男子生徒が舌打ちする。
 授業中に携帯の電源を切らないと先生に怒られる。そんなことは当たり前のことだ。
 もちろん守っている生徒が何人いるかは知らないけど、音を鳴らしてしまうなんてミスはそうそうしないだろう。
 クラスメートが一様にその失態をしでかした男子生徒を注目している。
 しかし、当の男子生徒はクラスメートの視線など全く気にしていないかのように、机の脇に引っ掛けてあった大きな鞄からブリキで出来た篭手のようなもの取り出し、慌てて装着している。
 その時、教室の扉が大きく開け放たれた。
 どこの特設校の女生徒だろうか。
 派手な色の制服を着崩して、両手にはメリケンサックのようなものが握られている。
 その格闘家のような女生徒はクラス全体を一瞥すると、
「お前か!?」
 と、拳を振り上げ、一直線に例の男子生徒へと迫った。
 女生徒の拳が机と椅子を打ち砕き、派手な音とともに破片を四方に撒き散らす。
 しかし、女生徒が狙ったであろう男子生徒は見当たらない。
「ちっ、車輪の紋章か!」
 言うや否や、女生徒は窓際に飛びつく。
 男子生徒は、砂塵とともにすでに階下へと降りていた。
「狭いところじゃ不利なんでね!」
「ちっ」
 女生徒はスカートを翻し、そのまま窓から飛び降りる。
 教室は2階にあったが、ここ八十神学院では、まあ、そういう人間がいても全くおかしくはない。
 君は、となりの生徒に何事が起こったのか、説明を依頼する。
 事情通の生徒だったのだろうか、その男子生徒は語ってくれた。
 なんでも近頃行われている格闘(?)大会とのことで、なんでも一時期は地下闘技場と言われていたものらしい。
 ああ、なんとなく聞いたことがあると君は頷く。
 地下というのは物理的なものではなく、アンダーグラウンド、という意味だったらしい。
 大会で優勝すれば、何かとてつもないいいことがあるとのこと。
 しかしその大会のルールがとても特殊で、選手登録の後、いつどこで戦いが始まるのかが本人にはわからないのだという。
 登録した携帯のアドレスに突然試合開始の合図が送られ、今のように慌しく戦いが始まるということらしい。
 なるほど。
 君はなにかの話の種にでもなるかと思い、その格闘大会への参加方法を頭の隅に覚えておくことにした。
 

 
■このシナリオについて
 このシナリオは山田美佐子が主催する闘技会に参加し、優勝を目指すゲーム(シナリオ)です。
 
■得られるもの
 優勝者には、絆ポイントが2000と、特別な「運命」が与えられます。
 準優勝者には、絆ポイントが1000。参加者には、絆ポイントが500与えられます。
 原則的に決勝戦ないし、優勝者のみリアクションでの描写がありますが、紙面の都合で、一人も描写がない場合はあります。
 ただし参加キャラの結果は、すべて記載する予定です。
 
■参加資格
 「筋力」「強靭」「器用」のいずれかの属性の運命をひとつ以上所持していなければなりません。
 
■ルール概要
 闘技会は、一対一のトーナメント戦です。
 規定された5ターンを戦い、残った体力の多かったPCが勝者となります。
 各ターンの戦闘の結果、一方のキャラクターが0以下になった場合は、その時点で体力が残っているキャラクターが勝者となります。
 また同ターンに互いに体力が0以下になった場合は、マイナス値の少ない方が勝者となります。
※毎ターンルールが改訂される可能性がありますので、ご注意ください。
 
■ルール詳細
 ゲームは以下の順序に従って行われます。
 
▼プレイヤーは、以下の項目を決定して、アクション用紙に記入してください。
 
●地域
 戦う場所を決定します。表1より、地域を決定してください。
 ランダムで決定される地域(戦いの起こる場所)と一致した場合は、戦いの準備を入念にしていたということにより、攻撃力(後述)に×2のボーナスが与えられます。
 
「表1」
教室
廊下
校庭
中庭
体育館
特別教室
 
●時間
 戦う時間を決定します。表2より、時間を決定してください。
 ランダムで決定される時間(戦いの起こる時間)と一致した場合は、戦いの準備を入念にしていたということにより、攻撃力(後述)に×2のボーナスが与えられます。
 
「表2」

午前授業
昼休み
午後授業
放課後

 
●戦法
 「筋力」「強靭」「器用」の属性の運命のうちいずれかを5ターン分選択してください。
 どの運命を主に使って戦うのかを決定することになります。
 ただしその属性の運命を所持していない場合は、その戦法を選択することはできません。
 一定のルールに従って、戦法ボーナスが算出されます。
 
●必殺技
 5ターンのうちいずれのターンに必殺技を使うかを決定してください。
 ただしその属性の運命を所持していない場合は、その必殺技を選択することはできません。
 必殺技の発動に成功した場合は、必殺技の効果を得られます。
 必殺技の効果は表3を参照してください。
 ただし対戦相手が同じターンに必殺技を使っていた場合は相殺され、互いに必殺技は発動させられなかったとこととなります。
 
「表3」
・筋力:そのターンの戦法ボーナスを1.5倍
・知力:そのターンの互いの戦法ボーナスを1に
・賢明:そのターンの戦法ボーナスを互いに0に
・強靭:そのターンの相手の戦法ボーナスを0.5倍
・器用:そのターンの相手の戦法ボーナスと自分の戦法ボーナスを交換
・魅力:そのターンの互いの戦法ボーナスを2倍
 
■ゲームの進行
 
1)参加資格の確認
 字が読めない、ルールを守っていない等あった場合、参加が取り消されます。
2)先攻の決定
 絆ポイントの低いほうが先攻となります。
 先攻は5ターンのうちの奇数ターンを先攻することになります。偶数ターンは、第1ターンに後攻だったキャラクターが先攻となります。
3)地域の決定と地域ボーナスの付与
4)時間の決定と時間ボーナスの付与
5)戦法の決定と戦法ボーナスの付与
 先攻のキャラクターを基準に、表4から戦法ボーナスを算出し、付与します。
 
「表4」
・先攻:筋力 後攻:筋力 =先攻:×2.0 後攻:×1.0
・先攻:筋力 後攻:強靭 =先攻:×4.0 後攻:×1.0
・先攻:筋力 後攻:器用 =先攻:×3.0 後攻:×1.0
・先攻:強靭 後攻:筋力 =先攻:×2.0 後攻:×1.0
・先攻:強靭 後攻:強靭 =先攻:×1.0 後攻:×1.0
・先攻:強靭 後攻:器用 =先攻:×1.5 後攻:×1.0
・先攻:器用 後攻:筋力 =先攻:×3.0 後攻:×1.0
・先攻:器用 後攻:強靭 =先攻:×4.0 後攻:×1.0
・先攻:器用 後攻:器用 =先攻:×2.0 後攻:×1.0
※後攻は必ず×1.0です。
 
6)ラッキーナンバーの決定とラッキーボーナス
 全闘技会参加者の絆ポイントを高い順にランキングし、そのランクの順位の数字をラッキーボーナスとします。
 
7)必殺技の発動チェック
 必殺技が発動するかどうかのチェックをします。
 発動した場合は、その効果が発揮されます。  
8)体力の決定
 体力は以下の計算式によって算出されます。
 1000+【強靭】の属性の運命のレベルの総和×100
 
9)攻撃力の決定
 攻撃力は以下の計算式によって算出されます。
 所持している運命のレベルの総和×10×そのターンの戦法ボーナス+ラッキーボーナス
 攻撃力の数値が大きいほど、相手の体力を減少させることができます。
 
10)運試しチェック
 万が一マスターの計算間違い等があった場合、事実よりも不利に判定された場合は、運試しチェックに失敗、事実よりも有利に判定された場合は、運試しチェックに成功したとします。
 
11)戦闘
 上記に基づいて戦闘が開始されます。
 規定された5ターンを戦い、残った体力の多かったPCが勝者となります。各ターンの戦闘の結果、一方のキャラクターが0以下になった場合は、その時点で体力が残っているキャラクターが勝者となります。また同ターンに互いに体力が0以下になった場合は、マイナス値の少ない方が勝者となります。
 ただし下記の「過去からの囁きチェック」に失敗した場合は、勝敗が変更となる場合があります。
 
12)過去からの囁きチェック
 戦闘の勝者の所持している囁きの数×1%の確率で勝敗が逆転してしまいます。
 
13)勝敗の決定と次回戦への進出
 上記すべてを行ったうえで、勝者となっているキャラクターが次回戦へ進出することとなります。
 最後まで勝ち残ったキャラクターが優勝者となります。
 1ターンで優勝者の決定まで行います。
 
【記入例】
「行動欄」
地域:教室
時間:昼休み
戦法:1筋力 2強靭 3器用 4強靭 5筋力
必殺技:1ターン目に筋力の必殺技を使用
 
「行動補足欄」
ラドルフの豪腕を主に用いて戦います。
逃げも隠れもせず、相手を狙い、そして相手の攻撃を受けます。
 
【シナリオ傾向など】
対応人数 1名〜100名
キーワード 『不採用(強)』『バトル』『戦いの挽歌』『トーナメント戦』『オメェ強ぇな』『オラわくわくしてきたぞ』
推奨『属性』 【筋力】【強靭】【器用】
 
【選択肢】
B059300【強靭】闘技会に出場する
 
 
 
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Play By Mail Role Playing Game, From July 2006 To July 2007, Produced by ELSEWARE, Ltd.