初期情報 No.Z001802       担当:こしみずアカリ 「告知文と『はじめるためのマスターより』」 ―――――――――――――――――――――――――――  7月のある日。  “あなた”が目にしたとある告知には、以下のような文面がしたためられていました。  〜素敵な湖畔でリフレッシュ!〜  《祀徒》のコンダクター募集!  ・《雑霊》に取り憑かれてしまった人達を、   自然あふれる湖で癒していただけませんか?  ・期間は8月頭から  ・交通費、食費は自己負担   ※ 現地での生活は自己完結でお願いします。  告知には湖へのアクセス案内も明記されていました。それはとてもわかりやすいもので迷いようもなく、“隠された土地”でも何でもありませんでした。  初めて東京へ来た人が、電車を乗り継いで南阿佐ヶ谷のヤマ○ジビルに向かおうとするくらい、いたって容易なことでした。  また、告知文の続きはこうなっています。  〜参加予定者と天気予報〜  第1節:70歳代(?)の女性      中学生くらいの女子       天気 晴れ  第2節:30歳代の女性       天気 晴れ ときどき 夕方から雨  第3節:60歳代(?)の男性      20歳くらいの女性       天気 雨 ときどき くもり  第4節:20歳くらいの男性       天気 晴れ  ここに記された人達が、各節ごとにコンダクトされる予定の“取り憑かれた一般人”なのでしょう。名前が無いのはプライバシーの問題と、他にも理由があるかもしれません。  なお、文面の余白には、《祭主》アリストテレス[−]の笑顔まで無駄にプリントされていました。  “あなた”は参加を、希望されますでしょうか。 ――――――――――――――――――――――――――― ■はじめるためのマスターより  みなさまこんにちは、マスターのこしみずアカリです。  さて、エンディングまで充実して遊んでいただくためにも、前もってシナリオの傾向をご説明しておきたいと思います。何事においても相性は大事。  まず、当シナリオはガンガンに戦いたいキャラクターが立ち回るにはかなり大変だと思います。なにせ“観光”ですし。調査・謎解き系は……謎と呼べるようなものが、そもそもあるのか怪しいです。  あえて言うならばですが、かなりキャラクターのパーソナルな部分に、深く、イヤというほど関わっていくシナリオにできたらと考えております。  まあ、「この舞台で遊びたい!」とトキメキを覚えられた方でしたら、いい結果に結び付く可能性が高いと思います(なんとなくトートロジーですが)。  なので、参加された方も途中で「このシナリオは合わない」と少しでも感じられたら、躊躇せず他のシナリオに移動されることをおススメいたします。  それが幸せに近付く最短ルートのはずです。  それと、アクションの判定は、ガイドを手厚くするためかえって厳しくさせていただきます。「このアクションで何をしたいのか」がマスターに伝わらないと、描写はあるのに「で……?」「状況が全然打開されてない……」という結果になりかねません。その点はご注意ください。 ▼“除霊”と“観光”で遊ぶには  行動選択肢00番のアクションに相当する“除霊”と“観光”の遊び方を説明します。 (1)まず、告知文を参考に、どの取り憑かれた人をコンダクトするかお選びください。選べる相手は各PCとも毎ターン1名のみ(=いずれかひとつの節で1名)です。 (2)取り憑かれた人1名を複数のPCがお相手するのはかまいません。 (3)取り憑かれた人にはそれぞれ“得意とする感覚”があります。その感覚は4つあり、以下のとおりです。  ・視覚 ・聴覚 ・味覚 ・触覚  なんとなくイメージが掴めますでしょうか? たとえばみなさんの周りでも(あるいはご自身でも)、誰々は目がいい、耳がいい、細かい味が良く判る、気配を感じやすい――等のご経験があるかと思います。  取り憑かれた人も一般人ですので、《雑霊》にやられてはいるものの、そうした個別に“得意とする感覚”はなんとか保てているわけです。  言い方を変えれば、その感覚になら外からアクセスしやすい、ということになります。  取り憑かれた人は、各人がひとつの“得意とする感覚”を持ちます。ひとりがふたつ以上持つことはありません。 (4)PCはこのうちひとつの感覚に照準を合わせた観光プランを作成し、取り憑かれた人1名をコンダクトしてあげてください。  取り憑かれた人は、各節の始めになりますとアリストテレスがミニバンで連れてきてくれます。節の終わりには同じく、アリストテレスが連れて帰ります。 (5)除霊の成功には何段階かステップを踏む必要があります。今のところ、3段階を想定しております。ステップをクリアするごとに、取り憑かれた人は調子が戻ります。  どの人を観光で楽しませるか、対象をある程度絞った方が効率も良さげです。もちろん、マスターは「なかなかコンダクトの手が回らない取り憑かれた人も出てくる」ことを想定して、シナリオを作成しております。  そして手が回らないことは、決して悪いことでも恥じることでもありません。 (6)簡単にアクション例を提示しておきます。正解かどうかはわかりませんのでご注意を。  ・活動時期:第2節  ・相手:30歳代の女性  ・狙うのは「聴覚」  ・湖畔に出掛け、湖面が風で波打つ音を   体育座りで楽しむ  ・夕方には雨が降るみたいだから、   降り出すころには民家まで戻る   (寝泊りも一緒にそこで) (7)各PCのアクションがどの感覚を狙ったものなのか、そして取り憑かれた人がどの感覚を得意としているのかは、リアクション内で直接的には示されません。  つまり、ストレートに「○○さんは耳がいいんだね!」とか、「(PC名)は視覚に訴えるほにゃららをした」等は描かれません。ここは推察の余地となります。 ▼シナリオ内ルール“本日の天気”  本シナリオでは試みとして、天気の変化を取り入れます。各ターンの期間中は一日のなかでさえも、晴れたり曇ったり、ときには雨や雪さえ降ります。  また、その変化を判りやすくするため、ターン内期間を第1から第4節まで、4つに区切らせていただきます。  それぞれの節は、ほぼ等分とお考えください。たとえばあるターンがぴったり4週間だとしたら、各節はほぼ一週間になります。その節ごとに、天気が変わったり変わらなかったりするというわけです。  とはいえ、PCのアクションは節ごとに分断されたり、制限されるわけではありません。重ねて申し上げますが、節はあくまでも、天気を判りやすくするための便宜的なものです。例外として前述の“除霊”と“観光”(=00番選択肢)だけは、取り憑かれた人が節ごとに異なる点や、そのうちひとりしか照準できないために、実質ひとつの節でしか行動は取れません。  各ターンの終わりには、00番初期情報にもありましたが、六郷悠理が『メテオロロジカ』で次のターンの天気を知らせてくれます。そちらもご参考になさってください。  要するに“除霊”と“観光”以外は、天気の変化があるにしても、節を気にせず、普通にアクションをかけられて大丈夫だということです。もちろん、わざと特定の天気を狙った行動もありですし、天気を無視するのもありです。  なんとなく、シナリオ内“ルール”というよりは“背景” な気もいたしますが。 ▼湖畔での生活  湖畔での生活は、基本的に自己完結で不自由しないものとします。何もアクションに特記しなくても、PCは食べて寝て用を足して入浴してが可能であるものとします。  ただし、寝泊りする場所だけは、お手数ですがアクション用紙の空きスペースにでもお書きください。  テント持参で野宿する。集会所に泊まる。車を持ってきてひたすら車中泊……。01番初期情報の本文も役に立つかもしれません。  例外として、PCの特色として描写が必要な場合は、具体的な生活手段を書かれてもかまいません。 ▼アリストテレスの《霊験》について  彼と契約したPCは『モーダス・ポネンス』しか使用できません。『メテオロロジカ』は制限つきの《霊験》となります。  シナリオに参加し、彼との関係が深まれば、『メテオロロジカ』も使用可能になるかもしれません。 ▼全アクション共通のおさらい  大事なところだけおさらいしておきます。  まとめますと、本シナリオでは――、  ・天気の変化が存在します(“本日の天気”)。  ・“除霊”と“観光”で遊ばれる方は、   第1節〜第4節のいずれかで、   どの取り憑かれていた人1名相手に、   どんなアクションをかけるかを決めてください。  ・取り憑かれていた人の“得意とする感覚”に   訴えかけることができれば、調子が戻ります。  ・それ以外の方は、普通にアクションをかけられます。  ・余裕があれば天気への対応を考えてもよし、です。  ということになります。  よろしくお願いいたします。 ■シナリオの目安 危険度:★ 対応人数:★★ キーワード:「ローカル」「観光」「除霊」「一般人」「判定:厳しめ」「爆弾」「シナリオ内ルール」「他者のまなざし」「端的な事実」 ■関連選択肢 A011800 「湖畔のコンダクターに応募する」 ※備考:冒頭の告知文と、この「はじめるためのマスターより」をご参考に、必須事項を記入してください。シナリオ内ルール“本日の天気”が適用されます。 A011801 「湖畔で○○する」 ※備考:“観光”と“除霊”に関わらない場合の選択肢です。01番初期情報の倉庫をどうかしたい人もこちら。00番選択肢同様、シナリオ内ルール“本日の天気”が適用されます。 ――――――――――――――――――――――――――― 個人としてゲームを楽しむための交流の範囲を越えない場合に限り、この「初期情報」の複製、サイトへの転載を許可します。著作権等の扱いについては、公式サイト(http://else-mailgame.com/gddd/)を参照ください。 copyright 2012-2013 ELSEWARE, Ltd. ―――――――――――――――――――――――――――