U010005
 Beostyleニュース
 

ロンガロンガ王国崩壊か?
 
王国主要部をドラゴン軍が占領 各地でレジスタンス運動が活発化

 
 今、ロンガロンガ王国が危機に瀕している。
 危機どころか事実上崩壊したと言ってもいいだろう。
 トゥイ王子の義妹エリザベス王女が、ロンガロンガ王国の政権を奪取するとともに、ドラゴン軍に対して降伏宣言をしてしまったのだ。
 降伏後もエリザベス政権は存在しているものの、その目線はドラゴン軍側へと向けられている。これでは国をドラゴンに売り渡してしまったも同然だ。
 現在、ロンガロンガ王国は主要各所にドラゴン軍が進駐しており、逃げ遅れた市民たちが怯えながら暮らす状態となっている。
 幸い、進駐しているドラゴンたちはこちらが刺激するようなことなどのない限り、直接人間に危害を加える様子はなく、今のところ大きな問題は起こっていない。
 しかしながら、国土を占領された市民への抑圧は相当なものだ。
 かつて占領下にあった各地域がそうであったように、ドラゴンという生き物は、一度トラブルが生じた場合、不可抗力であろうがなかろうが容赦はない。感情のままに人間をその場であっさりと噛み殺したり、問答無用で奴隷として連行したり。
 ロンガロンガ王国に進駐しているのは、ドラゴン軍の中でも比較的統制が取れていると言われているシャンゴ配下の軍のようだが、所詮ドラゴンはどこまで行ってもドラゴン。市民たちの命が保障されているわけではないということだ。
 国民を守るどころか目すら向けないエリザベス王女に、本当に政権を担う資格があるのだろうか。クーデター以降、未だ安否の不明なトゥイ王子のことも心配である。
 もちろん、こんな傍若無人な振る舞いはいつまでも許されるべきではない。現在レジスタンスとしてベオウルフたちがドラゴン軍及びエリザベス政権を打倒するべく王国内で活動している。
 彼らはかつて、トゥイ王子がドラゴン軍を王国から追い払うべく招いたベオウルフたちだ。今回のエリザベス王女によるクーデターにより、その拠り所となる政権を失ってしまったものの、この現状を打破するためにドラゴンと戦っているのだ。
 ただしエリザベス新政権がドラゴン軍側と密接である以上、彼らが表立って活動することは、対外的に見た場合、反政府活動に荷担しているということになってしまう。
 特にユニオンとして招聘された草薙の立場はより難しい。トゥイ政権との契約により、ドラゴン軍と戦う大義名分があるものの、ロンガロンガ王国の軍隊に対しては、内政干渉となってしまう可能性があるために手出しが出来ないのだ。
 仮に草薙側がドラゴン軍を優位に攻めるだけの戦力を有していたとしても、ロンガロンガ王国軍という盾を置かれた場合、手出しできなくなってしまう。そのためドラゴン軍と戦うためには、どうしてもゲリラ戦を展開せざるを得ないという状況なのである。
 こうしたレジスタンスによるゲリラ戦は、小規模ながら着実に効果を出している。ロンガロンガ王国内のドラゴンたちも、ベオウルフを見つけ出すため躍起になっているようだ。  あとはいかにこの戦いが、人間同士の内戦になってしまうことを防ぐかなのだが……。レジスタンスと王国軍の直接の戦いを避けるのは難しいのかもしれない。
 そして問題に拍車を掛けるように、事態は更に悪化し続けている。
 不可解な行動を取るエリザベス王女に対して、業を煮やした一部の急進的なベオウルフが、暗殺未遂を起こしたらしいのだ。
 あくまでこれは現政権側からの発表による情報のため、その真偽については定かではない。
 しかし事実がどうであれ、王女がこの暗殺未遂件をもって、反体制側に対する弾圧の口実として利用することは十分に考えられる。
 そもそもエリザベス王女は、なぜこれほどまでにドラゴン軍寄りの政治を行っているのだろうか? かつての王女を知る者たちからは「まるで別人のようだ」との声も挙っている。
 果たしてこの先、ロンガロンガ王国の運命はどうなってしまうのだろうか。その鍵を握っている
 

かぼちゃの学校に異変アリ!?
 
平和な学園を襲う不吉な黒衣の影! 謎の魔術結社“T ∴ O ∴ L ∴ ” の正体は?

 
 
 ――あなたは“かぼちゃの学校”をご存知だろうか?
 北欧フィンランドの森の中、山あいの湖を見はるかす丘の上に建つ白い石造りの建物は、一世紀以上も前にデンマーク貴族の屋敷として造られ、現在は“かぼちゃの学校”の校舎として使われている。
 この学び舎に集う少年少女は、いずれもベオウルフであり、いつか“真の魔術師”イプシシマスになる日を夢見て、日々研鑽を続ける魔術師の卵たち。校長のアンブロワーズ・カテルさんをはじめとする一流の教師陣から、この世界の魔術に関する基礎知識とベオウルフに必要な様々な技術を教わっている。
 アンブロワーズ校長が“ペポペポの会”の幹部であり、北欧地域統括を任されていることから誤解されがちだが、ペポペポの会に所属しない他ユニオンの団員たちに対しても広く門戸を開いている。
 現在、校長の指名で教師役を務めるサヴァリナ・マグローニさんや歪図ふーるさんも、他ユニオンに所属するベオウルフだ。
 時折、近隣の村を襲うドラゴン退治に“実習”で出かけるほかには比較的平和なかぼちゃの学校なのだが、近頃はその周辺に、怪しげな影が出没していると噂されている。
 未確認情報ではあるが、彼らは“T∴O∴L∴”の名で知られる魔術結社の団員であり、鉛を黄金に、定命の存在を不死の者に変える秘宝“賢者の石”の製法を完成させた集団であるとか。
 しかしその魔術結社が何の目的で“かぼちゃの学校”周辺に現れ、学校関係者に接近しているのは、今のところ不明だ。
 “賢者の石”を巡るトラブルの可能性も考えられるが、いずれにしてもかぼちゃの学校の人々にとっては、平和な学校生活を脅かす大きな問題である。
 学校に一日も早く穏やかな日常が戻るよう祈ってやまない。

(上から)プロゴ・ルファ・サルー(241008)、ミーシャ・ドラグノフ(241015)、マリア・ステラ(241064)、シャルル・ド・モンジュー(241032)、橘千鶴(241064)

 

決戦!! ファフニール!!
 
揺れ動くSDD、 戦いの末に迎えた結末とは!?

 
 
 今月、イタリアを本拠地とする大型ユニオン『SDD』を揺れ動かす事件が、2つ立て続けに起こった。
 ひとつはSDD対ファフニールの決戦である。舞台となったのは日本の兵庫県にあるI盆地。SDDは代表のドン・ヴィンチトーレを始め、主力メンバーのステファノ・コルレオーネ。ディヴィッド・マクミランなどの幹部候補や、ここ数ヵ月で頭角を現し始めた多くのベオウルフを揃え、ファフニールに徹底抗戦の構えを取った。
 対するファフニールも配下に強力なドラゴンを多数従え、その力を存分に見せつける。
 さらにファフニールに戦いを挑むため現れた泰山派の武人、王独尊も加わり、戦いはさながら対竜戦線の激戦区のようであった。
 しかしこの全面対決は意外な形で終止符が打たれることになる。戦いの最中、突如現れたファフニールとは別勢力と思しきドラゴンによる、無差別攻撃の武力介入が行われたのだ。
 謎のドラゴンの攻撃により、ファフニールは重症。さらにドンを連れ去り、現在もその消息は不明のままとなっている。ファフニール、SDDの双方にとって大きな痛手となる結果になってしまった。
 そして2つ目の事件が起きたのは、それと同時期のこと。
 すでに数年前に死亡していたと思われていたドンの兄、エミリオ・ヴィンチトーレが、姿を現すとともに新たなSDD代表候補として名乗りを上げたのだ。この事件にSDD内部は混乱を隠せなかった。今もなおドンを指示し続ける者と、新たな先導者エミリオを指示する者とで、組織が二つに割れてしまったのだ。
 現在、SDDでは行方不明となったドンの早期救出を目指し活動しているが、エミリオの存在によりさらなる波乱が巻き起こることは十分に考えられる問題だろう。
 
イラスト:奥さん
 

 
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